リペアしたキューで面白そうなものを掲載していきます。
2011.11.29 ベンダー、ピン入れ直しです。 風が吹けば桶屋が儲かるようなもので、キュー屋が半額セールをして市中にカスタムキューが出回ると、リペア屋の仕事も増えます。 決して、カスタムキューがダメな訳ではありませんよ。プロダクションキューより面白い分、ちょっと世話が焼けるだけです。 2011.11.28 切り出したリングを仕込んだマッチングキャップが完成しました。 何だか、キャップの製作ばかりですね。 2011.10.29 1mm厚のリングが必要なんですが、パーツ屋ではその厚みのものは扱っていません。そこで、無垢の丸棒に穴を開けて切り出します。 キューを弄るよりも、このリングを切り出す方が大変な気がします。 素材はニッケルシルバーです。時計好きの方にはジャーマンシルバーと言った方が分かりやすいですね。 2011. 9.21 サウスウエスト、マッチングキャップ製作です。これは以前載せたものの完成画像です。 左のサウスはショップで買われたらしいですが、オーナーさんが変わっても、やっぱりリペアはウチに来ます。 「このキャップを作ったの佐藤さんでしょ?」と。そのとおりです。見ただけで誰の仕事か分かるなんて凄いですね。 以前に製作したときは1バット1シャフトだったので、ココボロの方は1シャフト分だけのご注文だったんですが、今の感覚ですと以前作ったものは気に入らないので、作り直してしまいました。 だんだんと古いキャップのように色が焼けてきますので、あえてウチではエイジングはしません。時の過ぎゆくままにです。 塗装前の画像です。ちょっと暗いですね。製作中でもこれだけ色が違います。 今まで10年以上もこの短い治具を持って塗装していたんですが、どうしても持つ部分がベトベトになってしまいます。 そこで、これだけ長い治具を作ってみました。 2011. 8.20 先日のコグノセンティ、ピン折れのリペアですが、ジョイント面にはみ出た接着剤を綺麗に削って仕上がりました。 いつも自分の技術が下手だと悩んでいますが、この仕上がりを見ると、ちょっとは上手くなっていそうです。 下手と言っても人と比べてではありませんよ。自分の思い描く究極の理想像と比べてです。 2011. 8.17 そろそろ夏休みの宿題は終わりましたか?大人になると宿題に追われなくて良いですね。ウチは年中リペアに追われていますが。 そんな訳で、今日の工作はこれです。 サウスのマッチングキャップ用にアメリカから仕入れたブラスピンなんですが、やっぱりアメリカンクオリティなので、出来が悪いです。微妙に山が太すぎてシャフトに入りません。なので、山のサイドを少し取ってスリムにします。 バイトのチップはサウスのピンに合わせて先を平らにしています。 削った方は山の頂点の部分の幅が狭く、サイドの部分だけ削れてスリムになったのが分かりますか? 今回は素材を仕入れる時間があまり無かったので出来あいのピンを削り込みましたが、次回からは丸棒から自分で作ります。その方が簡単ですし、納得行くものが作れます。 2011. 8.15 コグノセンティ、ピン折れです。G10は皆さんが思われているほど硬くないんですよね。 とりあえず2本あれば大丈夫だろうと思いましたが、見事に失敗しました。 気を取り直して再チャレンジです。逃げの溝は最初に掘っておきます。 結構ギリギリです。 さらにアップです。ちなみに、バイトのチップは窒化チタンコーティングです。 どこかのキューショップでこのコーティングをしたジョイントピンを、チタニウムにニトロ処理をしたものと書いてありましたが、nitrideをニトロ処理と訳した見事な誤訳です。nitrideはこの場合、窒化物です。ウチのサイトを見ている方は、お間違えの無いように。と言っても、普通の人にはどうでも良いことですね。 ネジの終わりの部分もナナメに面取りしましたが、この画像のモノでは角度が緩いです。実際はこの部分も60度です。 この深さのネジ山を切るのに、60回くらい繰り返し掘っていきます。 多少手直しをして、失敗無く4本仕上がりました。必要なのは1本だけなのに、何でこんなに作ってしまったんでしょう? 純正はバットに刺さる部分に縦4本、横2本グルーラインを刻むんですが、今回はそこまではやらずに、上から見えないように1本だけ刻みます。 こういうように見ているのでピンを入れ直したんだと分かりますが、普通に見たら全く分からないですよ。 2011. 7. 5 糸巻きコーティングです。以前、糸巻きコーティングは難しいのでもう止めようかと書きましたが、その記事を皆さん読んでいるようで、今でも糸巻きコーティングは受けているか、必ず確認されます。 今でも受けていますが、やっぱり難しいし大変だと、やる度に思います。 画像は糸巻き側からスリーブを撮ったんですが、アップにしすぎて何が何だか分かりませんね。糸はSolid Blackですが、実はSolid Blackはそのままコーティングしても真っ黒にはなりません。例えるならウナギのような青っぽいような、緑っぽいような黒になってしまいます。Solid Blackを選ばれるお客様は、黒で引き締まったイメージを想像していらっしゃいますので、ウナギのような色味でヌラっと光っていたんでは、これまた興醒めです。 そこでウチでは、糸を巻いた後に黒を軽く吹いてからクリヤーを乗せています。言わなければきっと誰も気づかないようなことをやっている訳です。今、言っちゃいましたが・・・ネタをばらして、「どうだっ、手間が掛かってるだろっ」なんて言っているようでは、あまり粋ではないですねー。 さすがにもう糸巻きコーティングは断ろうかな?それとも値上げしようかな?本当に大変なので、コレばっかりは粋だ何だとは言ってられません。 2011. 5. 2 前回アップしたアルベスのマッチングキャップ製作がここまで進みました。 ジャンシャンで磨くとこんなに滑らかになります。いえ、嘘です。木賊で磨いただけです。いえ、それも嘘です。普通にペーパー掛けしただけです。これは本当ですよ。 初日の塗装が済みました。だんだんと、らしくなって来ますね。 過去の記事を読み返しましたら、3年前のこの時期も全く同じことをしていました。 2011. 4. 6 ゴンカロ・アルベスのサウスのマッチングキャップ製作です。と言っても、やっと材料を仕入れたところです。ウチでは今まで一度も仕入れたことが無く、素材の状態で見るのもこれが初めてです。 どんな木目の材が来るか不安だったんですが、バッチリ同じですね。 今までゴンカロ・アルベスは全て濃い筋が入っているものだとばかり思っていましたので、このキューのフォアアームを見てもアルベスだとは分からず、自分でも半信半疑でした。ですが、実際は入っているものとプレーンなものが半々らしいです。 マッチングキャップを3ピースだけしか作らないのに、2m以上の材を3枚も仕入れてしまいました。 2011. 2.23 ベンダー、ピン入れ直しです。このキューはリフィニッシュのご依頼だったんですが、お預かりしたときからピンに違和感を抱いていました。詳しく調べてみると思ったとおりピンが浮いていましたので、お客様に連絡をしたところ、入れ直しとなりました。 ピンがしっかりしているかどうかウチはスグに分かります。 ちなみに、このピンをよく見てください。じつに色気がありますねー。このピンをオカズにご飯3杯はいけちゃいますよ。それくらい良い作りのピンです。 こちらは入れ直した後の写真です。と言っても、見た目ではリペア前と違いは無いですね。 こういったトラブルは稀にありますが、ベンダーは個人的にはかなり好きなメーカーです。 2011. 2.18 まだ塗装中ですが、こんな感じです。 2011. 2.14 ピンでメーカーが分かれば結構なマニアです。でも何か変ですよね?やけに長いですし、それに黒いです。 実は、ウチでマッチングキャップ用にデルリンを削り出したピンです。普通の10山の金属ピンを使う予定だったんですが、あまりにもダサいのでマクウォーターの形状で作っちゃいました。またタダ働きです。こんなことをしてばかりなので納期が遅れちゃうんですね。 2011. 1.22 やっぱり同じメーカーのキューが集まります。ちょうど倍ですね。 さらにマクウォーターです。このキューはシャフトのリペアでお預かりしたんですが、バットエンドが取れてるとのことでしたのでサービスで接着しておきました。 今までウチで見てきたマクウォーターのなかには、新品でバットエンドが取れたものもありました。以前のものはリングの接着が甘く、取れないまでも剥がれや浮きが多いです。ですが、接着剤を変えたのか、1400番以降では浮いているようなものをウチではあまり確認していません。本当に変えたかどうかは分かりませんが。 このキューはリフィニッシュでお預かりしたんですが、グリップを剥がしてみたところ、段付けが上手くありません。左側がフォアアームですが、くびれが付いてしまっています。 アート作品のように雑誌やサイトで紹介されていて派手なインレイが入っていても、これでは興醒めです。 ちなみに、このキューはマクウォーターではないですよ。メーカー名は内緒です。 基本的にウチはあまりネガティブなことは書かないんですが、あまりにも問題のあるキューが多いので心のダークサイドが軽く出ちゃってますね。フォースと共にあらんことを・・・ 2011. 1.17 ランブロス、リングコピーです。やっぱり上手いです。 |