Sato Cue Repair Service

リペアしたキューで面白そうなものを掲載していきます。

2010.11.23
 ダンディショウ、リングコピーです。


 普通に作ってもオリジナルより綺麗です。



2010.11.10
 JOSSリフィニッシュです。木地着が二色なので、マスキングも一色ごとに二回します。


 もっと精密なモノのマスキングでしたらカッティングプロッターとマスキングシートが必要ですが、キューの木地着程度でしたらマスキングテープの手カットで必要にして十分です。


 以前載せたJOSSWESTの木地着と同じような色味ですが、染料は一回ごとに混ぜて作りますので、再利用はしません。むしろ、再利用したらどんなに楽なことか。


 ウチのHPほど参考になるの他には無いです。実際に参考にしている人も同業者でいるみたいですが。



2010. 9.22
 リングコピーです。


 これから接着です。







2010. 9.18
 バットエンド交換です。完成写真は撮り忘れてしまいましたが、いつもどおりの仕上がりです。



2010. 8.18
 コグノセンティです。このキューは8年以上前にウチでリフィニッシュしているんですが、オーナーさんが変わっても、何故かリペアはウチに来ます。特に紹介されたりした訳ではないでしょうに?
ヘタをすると今よりも上手い塗りなんじゃないかと思うくらい良い状態なので、思わず写真を撮ってしまいました。
 このキュー、元々の作りも良く、リングの浮きがどこにもありません。しっかり寝かせた木を使い、じっくり作っている証しです。これが作り急いだキューは完成した後にも木が動き、リングの接着が浮いたり剥がれたりしますので、たとえリフィニッシュしても、ちょっと時間が経つと結局塗装にスジが入ったりしてしまいます。
 皆さんのキューのリングはキレイですか?


 リングの浮きを見つけても、沈まないでくださいね。



 サムサラ糸巻きコーティングです。塗装してはペーパー掛けを繰り返します。


 そうすると、だんだん埋まってきます。残念ながら完成写真は撮り忘れてしまいましたので、ここまでです。



2010. 8.16
 リングコピーです。ご依頼頂いた段階では、ウチに厚い真鍮のリングが無かったのでコピーではなく移植となったんですが、届いたキューを見たところほとんど新品でした。さすがにこのシャフトを潰すのは勿体無いと思い、真鍮の丸棒を買ってきて勝手にコピーしてしまいました。初めからコピー出来ると言った方がよかったのに。


 もちろん手前がウチで製作したリングです。メーカー品はリングの傷目が乱れてて汚いですね。日本のものづくりの将来を憂いてしまいます。(この場合は、文法的には憂いますの方が正しいような?どちらでしょう?人のことより、自分の日本語力の心配をした方がいいですね。)
 オーデマ・ピゲのロイヤルオーク好きとしては、このペーパー目はいただけません。


 分かりづらいですが、ペーパー目はきちんと横に揃って乱れがありません。こういう金属リングに縦や斜めに傷が入っていたんでは興醒めしてしまいます。(ここは興醒めですが正しいような?興醒めしてしまうだと二重の言い回しですよね?気になりだしたらキリがありません。)
 ちなみに、ロイヤルオークは好きですがまだ持っていません。



2010. 8. 9
 コグノセンティ、リング移植です。リング自体も以前ウチで製作したものなので、バラける心配も無く、移植しやすいです。
 しかし、リング移植をする方は多いですね。元のシャフトを潰すのは、ハッキリ言って勿体ないですよ。勿体ないオバケが出ちゃいますよ。と言っても、平成のこのご時勢じゃ分かる人のが少ないですかね?
 このままこんなインチキリペアを続けてたんでは、日本人のキューに対するレベルが上がらないと思います。そんな訳で、そろそろリペアメニューから外すか、簡単には出来ないくらいの工賃にしようかと思っています。(これで、今のうちにと依頼が増えたんでは、本末転倒ですが。)



2010. 7. 7
 いつかはTAD・・・・ピン入れ直しです。数ヶ月前にリペアしたTADよりも硬い接着剤が使われていますね。



 JossWestリフィニッシュが仕上がりました。




 もうちょっと拡大してみます。




 バンパーラバーも市販品では合うものがないので、削り出して作ってます。



2010. 6.16
 またまたリフィニッシュです。本当に他のリペアもやってるんですよ。
 このキューはグリップとの境にアルミのリングが入っています。しかもそのリングの腐食が進んでいたのでサンディングでも腐食部分は取りきれず、このままリフィニッシュしても汚れが残るばかりかすぐにこの部分は汚くなってしまいます。
そこでお客様にリングを無くすことをご提案したところ快諾して頂きましたので、リングを削り落としてからのリフィニッシュになりました。デザイン的にもこの一枚が無い方がスッキリしていいです。






 さらに問題なのがグリップエンドを深く削りすぎていることです。ここも綺麗なラインになるように何度もクリヤーを盛って仕上げてます。最初の写真と比べると一目瞭然ですね。









2010. 6.14
 オメガリフィニッシュです。何かリフィニッシュばかりアップしてますね。他のリペアもかなりやっているんですが・・・












 ウチでは普段バットエンドは最後にウェットに吹くので磨きはしないんですが、このキューは裏の稜線部分も磨き込んでしまいました。この色気は他のキューではなかなか出せません。バットエンドフェチにはたまりませんね。



2010. 6. 1
 JossWestリフィニッシュです。元の塗装を削り落とす時に木肌も多少削ってしまいますので、木地着色しているものは色が薄くなりますので染め直す必要があります。塗装を落とす前に、元の色を参考にして染料を何色か混ぜて作ります。今回はアンバーやレッド、ブラウン等、4色ほど混ぜて色を合わせました。


 色を作ってマスキングして色を入れてと、普通のリフィニッシュよりもかなり手間が掛かります。




 マスキングを剥がす時は、成功しているかどうかかなり緊張します。幸い今回も成功です。まー今まで失敗したことはありませんが。






 マスキングが甘くて白ベニヤに色が入ってしまうと取り返しがつきません。


 境目に黒ベニヤがあるとそこで色を切れますが、白ベニヤやアイボリーが接していたりするともっと難しくなります。


 クリヤーを吹くとこんな色味になります。クリヤーが乗ると透明感が出て色が薄くなるので、気持ち濃い目に染めるのがミソです。


 相変わらずノウハウをばらしてますね。全て独学なので、正しいかどうかは分かりませんが。









 3/8-12のタップを作りました。ウチはフライス盤が無いので、この加工全部旋盤でやってます。木工や塗装は昔からやってるのでそこそこ出来ますが、金属加工は苦手です。



2010. 5.22
 サウスウエスト、リフィニッシュです。塗装表面のウネリやシブキを耐水ペーパーで取ったところです。


 コンパウンドを使ってバフ掛けすると、このように艶が出ます。


 ハーフ&ハーフ的な?


 磨き上がりです。写真四枚で仕上がりだなんて、随分簡単なリペアですね?


 いえ、ホントはここまで磨き上げるのはかなり大変です。量産メーカーや、アメリカのカスタムメーカーではここまで磨き込めないんじゃないでしょうか?クルマだったら、コンクール・デ・エレガンスに出せるレベルです。
でも、まだグリップが残っています。全てを台無しにしないために、もう一度集中力を高めます。



2010. 5.21
 やっぱり同じメーカーのキューが集まってきます。手前のシャフトは先日も掲載しましたが、リング移植でシャフトの塗りだけやたらとキレイになり過ぎたので、今度はバットを塗り直してキレイにします。
吸気を変えると排気も変えたくなるようなモンでしょうか?イジり出したらキリがありません。



2010.5.17
 シャフトインサートです。金属パーツは接着前に必ずアセトンで脱脂をします。この作業を怠ると、後から接着が剥がれて音鳴りなどの不都合が生じる可能性が出てきます。どこかで同じような画を見たことがあると思ったら、ボディピアスを開けるときにピアスを消毒液に浸していたのと同じような画ですね。
 こういうネタを載せると、ノウハウをばらし過ぎなんじゃないかと心配されたりするんですが、ウチからするとこの手のネタは常識中の常識なので、むしろこれを見てなるほどなと思う同業者がいるとは思えないんですが?



2010.5.10
 バットエンド交換が仕上がりました。









2010. 5. 5
 メウチのリング移植です。この手のキューはカスタムキューよりもイジるのが難しいです。


 サウスウエストのリフィニッシュです。オーナーさんにも大変喜んで頂けました。元の状態からすると衝撃的なくらいキレイになってます。




 珍しく、と言いますか、初めてかも知れないOASISキューのバットエンド交換です。このキューのオーナーさんも含めてOASISキューのオーナーさんは基本的にキューを丁寧に扱う方ばかりなので、こういったリペアは今までほとんどしたことがありませんが、それでも時には傷ついてリペアが必要になってしまいます。
人が作ったキューをリペアするより、自分が作ったキューをリペアする方がやっぱり嬉しいですね。
何となく気分でこちらのコーナーにしてみました。





2010. 4.30
 グリップを剥がしたら、リフィニッシュした人のサインが入ってました。でも、出来が悪いんでウチでもう一度リフィニッシュですが。

2010. 4.17
TADピン入れ直しです。


2010. 4. 1
TADリフィニッシュです。バーナーでこんがり焼いて黒くします。火がついた時の為にちゃんと水も用意します。


2010. 2.21
オメガのリフィニッシュです。バットエンドが特徴的なのでこの部分の画像だけ。


作る時も手間が掛かるでしょうが、塗り直す時も普通のキューより手間が掛かります。


JOSSWESTのリングも仕上がりました。本来はこの色味なんですが、
リペア前の状態と見比べると白すぎて何となく違和感がありますね。



2010. 2.15
JOSSWEST音鳴りリペアです。確認したところ、バットではなくシャフトが鳴っていました。よく見てみると先角の接着が
剥がれていて押すとパキパキ鳴っていたのでこれが原因と思い先角を換えましたが、それでも音鳴りは止みません。
そこで、インサートの入れ直しです。一見リペア前の画像のようですが、実は入れ直しが済んでいます。インサートは
キレイに取れたので再利用し、接着剤の硬化を待ってからバットを繋いで叩いたところ、それでも音鳴りは止みません。
ここまでは、「原因は多分ここだと思うがなかなか断言は出来ないがどうしますか?」と、お客様と相談の上進めました。


そしてここからはいつものように勝手に進めています。ここまでの時点で結構工賃が掛かってしまっていますし、
折角ウチを頼って頂いているのに直せないのは納得いきません。そこで、残る可能性のリングに賭けてみました。
バットとの接合面も細く削ってしまうと、途中で繋いで確認する時の振動具合がよくないのでこの部分は残します。
この状態で繋いでみたところ、見事に音鳴りは止みました。原因は画像でも分かるように汚れの部分の浮きでした。


結局、シャフトの接着箇所は全てウチでやり直しになってしまいましたが、元の接着とは信頼性が違います。
今回は元のリングを削り落としても問題無いデザインですし、お客様もオリジナルにこだわる方ではないので
勝手にやりましたが、凝ったリングデザインやオリジナルを重視される方のキューは勝手にはやりませんよ。


2010. 2. 9
コグノセンティのシャフトジョイントを、よりキレイに切るために鍛錬してみました。
普通の10山や11山なら簡単ですが、コグノセンティのネジを切り込むのは難しいです。


これが下穴8.5mmです。本当はこれでも十分ですが、より上をめざします。


下穴8.0mmです。多分、オリジナルより下穴径は小さいです。


314は木の繊維が荒れやすいので普通のシャフトよりもさらに難しいですが、
これだけピンピンに山が立っています。この凄さがご理解頂けますでしょうか?


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