Sato Cue Repair Service

リペアしたキューで面白そうなものを掲載していきます。

2013.10.16
 モッティ、バットエンド交換が仕上がりました。
 マスキングを取ったところです。元の塗装の荒し、マスキング、塗装の乗った位置が分かりますね。


 最初の研ぎです。


 仕上げの研ぎでもう少しグリップ側まで手を動かしますので、水分が飛んでも大丈夫なように、またマスキングでカバーします。


 手はギリギリまで動かしていますが、実際はそこまではペーパーは当たっていませんね。
これで仕上げの研ぎも完了です。スリーブのど真ん中くらいに塗装の境い目がありますね。


 磨き上げるとこんな感じです。


 艶がありすぎてピントがなかなか合いません。


 塗装の境い目も、明るい場所でかなり気にして数センチの距離で見て、やっと分かる程度です。


 ちなみに、グリップはウチで巻いたものではありません。
 グリップを残すためにスリーブは部分塗装にしていますが、グリップも巻き換えるようであれば、スリーブは全塗装になります。
この辺は予算やキューの状態によって変わってきます。


 木が欠けたところも、良く見ても分からないくらいの仕上がりです。


 バットエンド交換をリペア屋に出したら酷かったということをブログに書いている人がいるけど、これ佐藤さんところでやった?とウチのお客様から聞かれたので、そのブログを見てみたら、ウチの仕事では無かったです。
 たしかに、同じ時期に同じシリーズのキューを同じようにリペアしてますね。
 上手いリペア屋を探すのは難しいですね。ウチのお客様にはそんな悩みは無縁でしょうけど。



2013.10.10
 モッティ、バットエンド交換です。
アイボリー柄の樹脂なんですが、完全に割れて、一部はスリーブの木とともに取れてしまいました。
この画像は破片の接着後です。


 分かりづらいですが、芯のメイプルまで割れています。


 元のバットエンドを慎重に削り落としました。
アイボリーも必要な分だけ切り出します。
でも、くり抜いてキューの部品にせずこのまま持っているほうが、ギャートルズの石のお金みたいで価値がありそうな気がします。


 芯のメイプルも、割れている部分は削り落とします。
もっと深くまで割れているんですが、割れ目に多少は接着剤が染み込みますので、今回はそこまで大工事はせず、このくらいまで落とせば十分です。
削り落としたメイプルの部分は、アイボリーに置き換わりますので、ぴったりはまる様に加工します。




 元々の刃のあとがちょっと汚いですね。




 皿になっている部分に接着剤が付くと余計な仕事が増えますので、この部分はマスキングします。


 外形の削りです。


 R付けです。
元のは結構ダレたRですが、ウチの好みで多少シャキっとした小さめのRにしました。


 大まかな加工はこれで終わりです。
このあとは、もうちょっとスリーブの真ん中辺りまで塗装を荒らします。


 元もとの構造よりもアイボリーの分量が増えて、多少見た目が豪華になりました。
オリジナルの構造を保ってのリペアも可能でしたが、どちらが良いか提案したら、こちらの構造になりました。
バンパーとアイボリーが直接当たりますが、手荒く扱わなければまず割れません。床に叩き付けるのは以ての外です。


 ちなみに、同じモッティでもこの部分は様々です。
このキューはフェノリックリネンを入れて強化しています。


 木が欠けていなければ下地は出さずに塗装するんですが、欠けた部分を綺麗にする為に、S字のインレイの辺りまでは下地を出してから塗装します。


 塗り上がりです。
塗装がしぶいているので分かりづらいですが、欠けた部分は分からないと思います。時間が経っても痩せないと良いんですが。


 このあと磨いて完成です。



2013. 9.29
 サウスウエスト、リフィニッシュです。
 ここ最近の中では一番気に入るリフィニッシュでした。と言っても、仕上がりのクオリティーはどれも変わらないんですが、このキューは元が傷だらけでしたので仕上がりとの差が大きいのと、ストレートなのでリフィニッシュ後は木の美しさが引き立って、凛とした佇まいになったかなと。
 使用している木は多分パーフェローだと思いますが、トラだバールだが入っている訳でもなく色味も地味なので全く派手さが無いですが、何故か安心感があると言いますか、ずっと見ていたくなってしまいます。見ていて魂が奪われそうです。
いくら褒めてもキリが無いので、この辺にしておきます。


 危うく糸が足りなくなるところでした。


 デルリン、バットエンド交換です。
 ウチは基本的には改造はあまり受けていないので、バットエンドも割れたりヒビが入ったりで交換が基本です。今の素材が気に入らないから他の素材に交換するというのはあまり受けていません。
なので、このキューも本来ならお断りするんですが、ウチの昔からのお客様があいだに入ってのご依頼でしたので、安請け合いしてしまいました。
 基本、デルリンのエンド交換はスリーブの塗装をやり直さないことが前提なんですが、元のエンドを削り落とすとき、最後に木との境に刃を入れたら塗装がめくれてしまいました。刃を当てないとならないのに当てたらめくれてしまう、こんな時は一休さんならとんちで解決しますが、ウチはそんな訳にはいきませんので、上手くごまかしです。
 改造をあまり受けないのは、こういうこともあるのでやりたくないんです。デルリンからデルリンの交換なら、元のエンドは手で取れますし、そのまま新しいエンドを付けますので、境に刃を入れません。
 しかも、リペアするキューのレベルによっては、このキューのように元の塗装の食いつきが悪いものもあります。
現に同時期にエンド交換した他の2本は、カスタムキューと呼ばれる部類のキューでしたので、食いつきも良く、めくれませんでした。
その2本はスリーブの塗装もし直すことになっていたのでめくれても問題ないんですが、なかなか上手くはいかないものですね。
 エンドとスリーブの境は全く分からないほど上手くごまかせましたので、本当はこれで完成なんですが、元々糸巻きとスリーブの境も塗装がめくれていて、むしろそちらの方が汚く、糸巻き交換も同時に依頼されていましたので、それならいっそのこと全部綺麗にしてしまおうとスリーブの塗装もやり直してしまいました。
 スリーブの塗装は工賃\10,000なんですが、いつものように勝手にやったのでサービスです。
 お客様には喜んで頂いたみたいですので、その笑顔はプライスレスってやつでしょうか。


 この画像ですと、かなりエンドが広がって見えますね。実際はそこまでテーパーはキツくしていません。
スリーブからのテーパーそのままで仕上げてしまうと、このキューの場合はやたら末広がりになってしまいます。
かと言って全くテーパーをかけないと、それはそれでカッコ悪いので、近くで見たり、遠くで見たり、キューを上に向けたり下に向けたりして全体の雰囲気を見ながら、ほどほどの加減にしています。
 デルリンの磨きは苦手なので、ウチではそこまでピカピカには磨き込めません。


 異素材からのデルリンへの交換は、次回からはスリーブの塗装もやり直しが前提の方がいいですね。
と言いますか、デルリンからデルリンでも、塗装はやり直す前提の方がいいですね。
 ちなみに、元々のでも何の問題も無いと思うんですが?
いくらお金を払っていじるとはいえリスクはゼロではないので、安易にいじらない方が良いと、リペア屋的には思います。



2013. 9.20
 久しぶりの更新ですねという言葉を毎回言いますね。はい、久しぶりの更新です。
 と言っても、これまた特にネタも無いので、コピーしたリングの画像でも載せてみます。



2013. 2.11
 前回更新してから、長いこと更新していませんでしたね。
 おかげさまでリペアも忙しいですし、今さらやった仕事を紹介してもと思ってしまうと、なかなか更新しなくなってしまいます。
今も同時に20本近くリフィニッシュを進めていますが、その中でもこれは良いネタになると言うのが、なかなか無いんですよね。
 で、TADリフィニッシュです。何だかいつもTADばかり紹介していますね。TADはネタになりやすいんです。
いつもリフィニッシュはオススメしないと言っていますが、それは状態が良いキューの話です。ここまで状態が悪いと、手遅れに近いです。


 チョークの使用量が多そうなだけで、使われ方は丁寧で、ぶつけたキズもありません。
TADは元々の塗膜が薄いので、普通に使用してるだけでも剥げてしまうんですが、チョークが付いたままの手で擦ったり、ケースに入れたりするのは、それこそ磨き粉で擦っているようなものですので、ひとたまりもありません。
 それに、シャフトにチョーク汚れが付いたままですと、シャフトも磨き粉で擦っているようなものですので、シャフトの痩せも早いです。
 ちなみに、タップに付いたチョークも、ケースに仕舞う前にティッシュなどで軽く取ることをオススメします。
 シャフトもウチはおしぼりで拭くことは肯定派ですので、ラミネートシャフトでなければ、固く絞ったおしぼりで、手汗、手脂、タバコのヤニ、チョーク汚れを落とすことをオススメします。
 最終的には、各メーカーの指示に従って下さい。少なくともOASISキューでは固く絞ったおしぼりでシャフトを拭くのは問題ありません。むしろ、汚いままの方が問題です。


 話をリペアへ戻しましょう。
 ドットのインレイも一ヶ所無くなっています。塗膜が無くなると、インレイも傷みます。


 ちょっと落としてみたところです。
 新品までは無理ですが、そこそこは綺麗になりそうです。


 完成です。
 100%ではないですが、出来る限り綺麗にしました。
 これでもほとんど木は削っていません。これ以上綺麗にしようとすると、かなり木を削ることになってしまいますし、そうすると貝のインレイを飛ばす恐れも出てきます。


 無くなっていた黒ドットのインレイも入れました。
 アップで見るとまだ汚れているなーと思った方、もう一度上に戻って、最初の状態を見てみましょう。


 本当はもっと綺麗にしたかったんですけどね。
 ちなみに、スリーブは状態が良かったので新品以上になりました。


過去の記事